フェイスブックにのめり込んだ10代の頃
フェイスブックの人気が出始めた時、私は高校生だった。2000年代半ばのことだ。フェイスブックにはコンテンツを共有する「ウォール」があって、たとえば友人と出かけた日の写真75枚を、編集なしのアルバムとして投稿できる。
内向的で人付き合いが下手なティーンエイジャーだった私は、生身の交流がうまくいったためしがなく、フェイスブックで自分を好きなように表現できることが気に入った。名作映画からの引用や、いつも聴いている音楽を紹介するプロフィールを作成した。デジタルの世界の私は、よりオープンで率直だった。直接会ったら話をしないような人と知り合いになり、学校の悩みを打ち明けることもよくあった。
私のソーシャルメディアの使い方は無害に思えた。しかし、すぐに注意力と思考力が低下していることに気づいた。学校の課題が終わらないのに、途中で何回もフェイスブックをチェックした。毎日、何時間もページをスクロールした。あまりのことに、期末試験の前は誘惑を断ち切るためにアカウントを一時停止しなければならなかった。