デジタル機器の使用を24時間でもやめることで考えられる利点は、誰しも耳にしたことがある。自尊心を高め、社会的競争や取り残される不安を軽減し、より豊かな対面の交流をする余地ができるといわれている。しかし、こうした効果を調査した研究の結果はまちまちだ。

 そこで、グローバルな研究チームは、「ソーシャルメディア断ち」が心理的に意味のある利益をもたらすという考えを体系的に検証することにした。

 研究チームは、米国、英国、香港の3カ所で大学生600人を募集した。被験者全員が、2日間の実験のうち、どちらか1日はソーシャルメディアを断つよう無作為に割り当てられ、もう1日はふだんと同じようにソーシャルメディアを使用した。そして夜には調査に回答してもらった。この調査は、ウェルビーイングの諸点についての評価を目的としたものである。