マネジャーは昇進させる人を決める時、その人が時間とともにどれだけ成長し、新しいスキルを身につけるか、つまり、より困難な職務に対応できるポテンシャルを予測する。ポテンシャル評価は本質的に主観的なものであり、新たな研究では、組織的に女性に不利に働くことが示された。

 研究者らは、ある米大手小売企業の2011~2015年における、幹部候補の従業員約3万人の業績評価、昇進、人口統計データを調査した。同社は従業員を評価するために、一方の軸を「業績」、もう一方の軸を「ポテンシャル」とするマトリックスを使用した。

 分析の結果、女性は男性よりも業績で「高い」(最高点)と評価される確率が7%高いのに、昇進の確率は13%低いことがわかった。女性はポテンシャルで高い評価を得る確率が28%低いためで、男女間の昇進格差の半分はこの差によるものだと研究者らは指摘する。