製造業のある中小企業で、経営幹部が始終会議に遅刻するために、定刻に出席した他の管理職がいらいらしながら会議の開始を待つという事態が生じていた。その結果は? 議事の進行が混乱し、当然、意思決定の曖昧さが度を加えた。
ある国際エンジニアリング企業の研究開発部門は、その業務に依存する多くの他部門によれば、問題部門で、期待どおりの製品を開発せず、開発したと思えば遅きに失し、予算も超過していることが多かった。
また、ある小規模なダイレクトメール会社では、営業部と制作部が、顧客向けの印刷物の不備に関する責任をめぐって、まるで塹壕戦でも展開しているように反目しあっていた。両者にはそれぞれ言い分があったが、確執が深まっていたので、話し合いの余地さえなくなっていた。しかし、不完全な印刷物は増える一方だった。