ソニー再生のカギは「KANDO」にあり

編集部(以下色文字):平井さんが行ったソニー(現ソニーグループ)の変革は、ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)の教材として使われるケーススタディ[注1]や、『ハーバード・ビジネス・レビュー』(HBR)の論文[注2]でもたびたび取り上げられています。実際、ご自身の経験が取り上げられるのは、どのようなお気持ちですか。

平井:HBS教授のステファン・トムク先生らに取り上げていただきましたが、社長時代に実践したことを俯瞰的に振り返ることができて、とてもよい機会になりました。ケース教材や論文を通じて、いろいろな方の参考になるのは嬉しいですし、モチベーションにもつながりますね。

 ケース教材を使った授業とは、実際どのように行われるのですか。