サマリー:新刊『仕事の未来×組織の未来』はなぜ、「すべての日本のビジネスパーソンが、いま読むべき一冊」なのか。

「人的資本経営」がクローズアップされ、人工知能(AI)などが業務の一部を肩代わりする中で、人材の意義が問われている。キャリア論などの研究で日本をリードする法政大学キャリアデザイン学部教授の田中研之輔氏が、『仕事の未来×組織の未来』(原題Work Without Jobs)の著者の一人であるラヴィン・ジェスターサン氏に、新著の意義を問う。

日本の働き方は歴史的転換点
業種を問わず全員が当事者

田中  『仕事の未来×組織の未来』(原題Work Without Jobs)を読み、経営者、管理職に限らず、すべての日本のビジネスパーソンが、いま読むべき一冊だと感じました。私は15年ほど研究者として活動する一方で、35社の企業顧問や社外取締役を歴任し、今回の著書で触れられているような世界を見てきました。いま日本の企業は、従来の日本型雇用から、新しい働き方への歴史的転換点に差しかかっています。それは、組織内職務に管理されるこれまでの働き方から、より主体的で組織の内外で仕事を創造していく働き方へのチャレンジでもあります。この一冊は絶好のタイミングで読者の手に届くことになります。