
サマリー:新刊『仕事の未来×組織の未来』から読み解く、働き方や組織管理の変化と職務のあり方とは。
企業での働き方や組織管理に、かつてない大きな変化が訪れている。折しも発刊された『仕事の未来×組織の未来』(原題Work Without Jobs)は、その変化の先にある職務のあり方を提示する。経営者は社員の何を評価し、自社の成長や変革につなげていくべきか。アステラス製薬で人事を束ねる専務担当役員の杉田勝好氏と、マーサージャパンの白井正人氏が意見を交わした。
ジョブではなくスキル
いま人材をとらえる指標とは
白井 今回発刊された書籍『仕事の未来×組織の未来』の中で、著者(ラヴィン・ジェスターサン氏)は、漠然としたジョブから、しっかり規定されたスキルに着目していくべきだと述べています。会社から与えられた職務であるジョブ、そして自分で学び、訓練した能力であるスキル。双方について、前職の日本マイクロソフトなど、長く企業の人事に関わってこられた杉田さんはどのようにとらえていらっしゃいますでしょうか。