どのR&Dプロジェクトを進めるかを決める時、リーダーは専門家のアドバイスに頼ることが多い。しかし、このアプローチでは、画期的なアイデアよりも実現が容易な選択肢が優先されることが、新しい研究で明らかになった。

 被験者は、米航空宇宙局(NASA)のロボットコンテストの応募作品10点について、新規性、実現可能性、品質を評価した。被験者はスキルテストを受けて、専門家と見なされた人、仕事に関連した専門知識を持つ人、そしてそれ以外の人に分けられた。その結果、専門家と見なされた人は、品質のスコアをつける際、他の評価者よりも実現可能性を30%高く評価した。

 実現可能性の判断には予備知識が直接的に作用するが、革新的なアイデアを評価する際には経験はあまり関係しないと研究者らは説いている。また、専門家のメンタルマップは、新しい領域に直面するとしばしば崩壊する。