利害関係者の怒りにどのように対処すべきか

 あらゆるセクターのリーダーたちがいま、怒れる利害関係者(ステークホルダー)の対処に追われている。

 2022年初頭、カナダ・オタワ市の当局者たちは危機に直面した。新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種義務付けへの抗議運動「フリーダム・コンボイ」(自由の車列)に参加したトラック運転手の大量のトラックによって、同市が封鎖されたのだ。同じ時期、クラウドファンディング・プラットフォームのゴー・ファンド・ミーやトロント・ドミニオン銀行などに対して、顧客やメディアは抗議者たちへの寄付を停止するよう圧力をかけていた。目立たない組織でさえ、ある日突然、自社の従業員と社外の利害関係者の双方から怒りの矛先を向けられる可能性がある。

 怒れる利害関係者の管理は、いまに始まったことではない。以前と異なるのは、3つの力が働いて最悪の状況を招いている点だ。