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生成AIをイノベーションに活かす
生成AIのポテンシャルに対する懸念はとてつもなく大きい。音声、テキスト、画像、動画などのコンテンツを創作できるこのテクノロジーが、多くの仕事で人間に取って代わるのではないかという懸念である。しかし生成AIは企業や政府に大きなチャンスをもたらす。その一つが人間の創造性が拡張され、民主化するイノベーションをめぐる課題を克服する可能性である。
「民主化するイノベーション」とはマサチューセッツ工科大学(MIT)のエリック・フォン・ヒッペルが生み出した言葉である。ヒッペルは、商品・サービスのユーザーが、必要なものの開発をただ企業に依存するのではなく、ユーザーみずから行う可能性について、1970年代から研究・執筆を続けてきた。
過去20年ほどでユーザーがイノベーションプロセスに深く関与するという考え方が広まり、今日の企業はクラウドソーシングやイノベーションコンテストを活用して新たなアイデアを大量に生み出している。とはいえ次の4つの課題のために、多くの企業はそうした貢献を活かせていない。