組織化する労働者
今日のビジネスリーダーにとって、労働者に関する課題はかつてなく重大なものになっている。インフレやパンデミックのために、労働者は仕事に対する不安が増し、自分がまともな生活を送れるのかどうか、自信が持てなくなっている。この傾向は過去数十年の間、ずっと拡大してきた。
同時に、労働者は仕事からより多くのものを得たいとも思っている。賃上げや立派な労働環境だけでなく、みずからの価値観を仕事に反映させることを企業に願う。ソーシャルメディアのおかげで、彼らは自分の願いや経験や怒りを、新たな形で伝えることができる。相手と個人的にやり取りするだけでなく、幅広く一般の人たちにリアルタイムで伝えることができるのだ。
顧客や他のステークホルダーとも、過去には考えられないほど簡単につながり、アライとして味方につけることができるため、企業側がその声を抑え込むのは難しくなっている。こうしたあらゆる状況を踏まえると、さまざまな業界や職業で、労働者の組織化が増えているのも不思議はない。