生成AI領域のプロジェクトでCXOとの深い対話を通じ、新技術の社会実装へ

──梶村さんにお聞きします。転職先としてBCGを選んだ理由を教えてください。

梶村 東京大学大学院で機械学習などのテクノロジーをアカデミアの視点で学んだ後、大手プロフェッショナルファームで2年半の経験を経て、BCGに入社しました。現在はデジタル領域の案件や保険業界向けの案件にプロジェクトリーダーとして従事しています。中澤とともに、生成AI領域の案件にも取り組んでいます。

 私はキャリアを重ねながら、常に新しい技術の社会実装を目指してきました。アカデミアでテクノロジーの研究もしていたので、技術的なトレンドを踏まえた経営課題に対してクライアントをリードできるという自負がありました。課題解決の面では、クライアントがまだ課題だと気づいていないことを先に発掘し、提示するのがコンサルタントの役割ではないかと感じていました。

 BCGに転職したのは、CXOクラスと直接向き合い、コンサルタントとしてもっと成長したいと強く思ったことがきっかけです。より創造的なプロジェクトを進めたり、新たなテクノロジーを導入し既存のビジネスモデルをスクラップ・アンド・ビルドしたりするためには、どうしても経営トップとの話し合いは不可欠だと感じていました。デジタル領域をはじめとする新しい取り組みに、BCGが他のコンサルティングファームよりも先んじてチャレンジをしている姿は魅力的に映りました。

──BCGではどのようなチャレンジを乗り越えたのでしょうか。

梶村 生成AIに関するプロジェクトでは、ビジネス改革の領域だけではなく、開発まで深く踏み込み、クライアントのCXOと密にコミュニケーションを取り、複数のプロダクトをローンチし、業務や働き方の改革につながったことが、大きな成功体験になりました。最先端のテクノロジーを使うことで、結果としてクライアントの仕事の進め方を数千人単位で変えることができました。クライアントに喜んでもらえたことやファイナンシャルインパクトの面でも貢献できたことにとてもやりがいを感じました。

 このプロジェクトでの最大のチャレンジは、前例がないことでした。国内に留まらず、BCGならではの多数の海外の事例や知見を取り込みながら業務に打ち込み、最終的に技術的な領域にも踏み込み、クライアントと深い対話を通じて、ソリューション提供につなげられたことが、成功の要因だったと思います。

ボストン コンサルティング グループ プロジェクトリーダー
梶村俊介
東京大学、同大学大学院卒業後、Strategy&に入社。2年半の勤務を経てBCGに転職。BCGではデジタル領域のプロジェクトや保険業界向けの案件に従事。中澤氏とともに生成AIやサステナビリティ領域の案件を経験。