人間だけでは難しかった深い顧客理解を実現する「コンテクストエージェント」
牧野 繰り返しになりますが、AIによってこれまでの構造化データに加えて非構造化データも活用できるようになります。そして、それらをKARTE独自の行動データでひもづけながら、スマートコンテクストタグやコンテクストセッションによって新たなコンテクストデータを生み出していく。
コンテクストデータを事業設計に活かすためにどうするか。プレイドは「顧客×商品/サービス×コンテクスト」という3軸のデータ、すなわち立体的な「データキューブ」で事業を俯瞰することによって、自社独自の価値を伸ばせる事業、顧客価値の創造に寄与する事業の設計につなげられると考えています。
コンテクストを実際の事業活動でも活用できるようにするため、現在私たちは「コンテクストエージェント」の開発を進めています。コンテクストエージェントは、コンテクストデータを含む多様なデータを組み合わせながら、人間だけでは難しかった深い顧客理解に基づいた意思決定とアクションを実現する新たなAIエージェントです。コンテクストエージェントによって、「こういうコンテクストの顧客には、こういう体験を提供しよう」という、コンテクストに基づく顧客体験のデザインを実現することを目指しています。
西村 顧客にタグを振り、商品・サービスにも、行動データにもタグを振っていくことで、新しいタグやコンテクストが増えていく。それが独自データを増やしていくことになるわけですが、AIによる分析・解釈プロセスにおいて、人間の経験則や常識にとらわれず、誰も気づかなかった新たなコンテクストやインサイトを発見できる可能性があります。データに基づき、どの顧客がどのような文脈で、どんな商品・サービスに価値を感じているのか、その関係性をより深く、網羅的に解き明かすことができるのではないかとわくわくしています。
ただ、プレイドが目指すのはあくまで人が中心のAI活用であって、人を代替するためのものではありません。AIによって意思決定やオペレーションが高度化される場面は増えると思いますが、商品・サービスを利用するのが人である限り、人が担うべき役割は必ず残ります。データで人を力づけるためのAI戦略の構築、そしてAIソリューションの開発。その軸をぶれさせずに、私たちはクライアントに伴走していきます。
牧野 私たちはデータによって人の価値を最大化するためにKARTEを開発し、進化させてきました。AI活用も、その延長線上にあります。人がより高い創造力を発揮し、価値創造を加速させるためのブースターとしてAIを機能させるのが、(AI専任チーム)Data Mindのミッションです。
さまざまな業種・業態の企業が価値創造を加速できるようAIでプロダクトを進化させ、同時に新たなAIソリューションを開発し、人が持つ可能性を解放していきたいと思っています。
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