則末 MAの導入、運用ではプレイドのサポートに頼ってきましたが、運用を内製化するのが私たちの目標ですから、御社が持つ知識やスキルを貪欲に吸収して、内製化を加速させていきたいと考えています。
MAの導入に際しては、御社を含む複数社から提案を受けたのですが、選定は非常に接戦でした。パートナー選びのポイントは、どこまで本気で我々に寄り添って伴走してくれるかです。現場からは、私たちのビジネスを深く理解し、顧客体験の革新に一緒に取り組む本気度がプレイドから強く感じられたという声が多く上がっていました。
しっかりとしたソリューションを持っていることはもちろんですが、MAの導入や運用について、我々より大きな顧客基盤を持つ企業を支援してきた実績がプレイドにあることも大きかったですね。
桑野 クライアントにソリューションを導入してもらった後が本当の勝負で、ビジネスとして成果が出るところまでサポートすることに力点を置くのが、プレイド社内での共通認識です。
実は、今回のデータマネジメントセンタープロジェクトに参画させていただいたことも重要な契機となり、私たちはエンタープライズ向けのプロフェッショナルサービス「PLAID ALPHA」(プレイドアルファ)を立ち上げました。
「KARTE」の実装から運用、そして事業成長まで、プロダクトの面だけでなく、専門人材による人的支援を含めてトータルでサポートすることが目的です。私たちが目指すところは、クライアントが高度なデータ活用によって、お客様一人ひとりに新しい価値を提供していくこと、その結果として事業目標を達成することです。それをパートナーとして支えることに尽きると思っています。
カーアフターマーケットのプラットフォーマーを目指す
桑野 自動車産業は「100年に一度の大変革期」にあるといわれます。オートバックスセブングループは、多様な顧客接点と豊富な顧客基盤を活かし、事業成長をどう加速させていくお考えですか。
則末 オートバックスセブンと言えば、ロードサイドを中心に展開しているカー用品店「オートバックス」のフランチャイザーというのが、多くの人の認識だと思います。それは間違いではないのですが、グループとしては、新車・中古車を販売するカーディーラー、車検・タイヤ交換などのメンテナンス、ホームセンターなど他業態への卸売り、ASEAN地域を中心とした海外での店舗展開や卸売りなど、幅広い事業ポートフォリオがあります。
将来的には、カーアフターマーケットにおけるプラットフォーマーを目指しています。現在、グループで国内約1000店舗、海外で100店舗強を展開していますが、今後はグループ外の整備工場やガソリンスタンドなどとの連携を加速させ、お互いのデータをかけ合わせることで、お客様にとってより利便性の高いサービスや新しい価値を提供していきたいと思います。
たとえば、企業の枠を超えて、車のメンテナンス履歴や走行状況などをデータで可視化することができれば、リセールバリューを客観的に評価できるようになり、お客様は安心して車を売ったり、買ったりすることができます。これは、カーアフターマーケット全体の信頼性の向上と活性化につながり、新たなビジネスチャンスの創出にも寄与します。
当社のパーパスは、「社会の交通の安全とお客様の豊かな人生の実現」です。これは、お客様を起点にしながら、業界全体が連携して透明性、信頼性を高め、お客様の人生に貢献できる価値を提供していかなければ実現できないことです。
堀井がいつも言っていることですが、当社だけでなく業界全体をどのように向上させていくかを考え続けることが我々の使命だと思っています。
桑野 私も車好きの一人なので、ぜひ実現していただきたいですね。
既存のステークホルダーに限らず、これまで接点のなかったプレーヤーも巻き込んで、たとえばコンソーシアム形式でデータ共有や価値共創に取り組むアプローチも考えられます。そうした大きな視野での顧客価値の創出についても、私たちから積極的に提案し、関わっていける存在になりたいと思います。
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