アイシンク
代表取締役
伊藤健太郎
サマリー:「混迷の時代」では、従来の“成功パターン”は通用しない。不確実性の質が変わった現在、変化のただ中で方向性を見出し、目標を達成に導けるプロジェクトマネジャーの育成こそが企業の競争力を左右する。

先行きが読みにくい「混迷の時代」。もはや、従来の“成功パターン”は通用しない。不確実性の質が変わった現在、変化のただ中で方向性を見出し、目標を達成に導けるプロジェクトマネジャーの育成こそが企業の競争力を左右する。育成の最前線に立つ企業の知見に学ぶ。

増え続ける課題をどうやって解決していくか

 企業を取り巻くビジネス環境の変化は、ここ数年、激しさと目まぐるしさを強めている。

「『不確実性の時代』と、かなり昔からいわれてきましたが、不確実性の質そのものが、以前に比べて大きく変わっているように感じます。企業がみずからコントロールできない外部環境の変化が、ますますドラスティックになり、かつ常態化しているのです」

 そう語るのは、企業のプロジェクトマネジメントに関する人材育成や研修サービス、コンサルティングなどのサービスを提供するアイシンク代表取締役の伊藤健太郎氏だ。

 大国間でにわかに熾烈化した関税戦争や、生成AIの急速な進歩に象徴される新たなテクノロジーの台頭など、既成のルールやビジネスの常識を破壊する大変革が進んでいる。そんな中、日本のみならず、世界中の企業が、先行きの見えない「混迷の時代」に戸惑いを隠せずにいる。

「先行きが読みにくい時代だからこそ、企業が直面する課題を克服し、ビジョンや組織目標を達成させるプロジェクトマネジャーの重要性は、なおさら高まっているといえます。同時に、いまは変革の良い機会でもあります」と伊藤氏は指摘する。