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もはや外部性は無視できない
以前のビジネス・ケース研究と最近のそれを比べて、これほど対照的な結果になることはめったにない。食品産業の主要企業が取った最近の行動と、たばこ産業の主要企業が約20年前に取った行動を比較してみたい。
1980年代、フィリップ・モリスの経営幹部たちは、相変わらずたばこが肺がんを引き起こすという証拠などないと精力的に訴え、「顧客はみずからの自由意志に基づいて喫煙を選んでいる」と主張していた。
「たばこ会社が依存症調査をもみ消し──科学者が証言」と題する93年の『ワシントン・ポスト』紙の記事によると、たばこ会社から委託された依存症調査は不利な証拠をもたらすため、経営幹部によってその10年前(83年)に打ち切られていたという。