新興国の企業グループに注目すべき理由

 コングロマリット(複合企業)は、先進国では時代遅れの恐竜扱いされているが、新興国市場では、多角化企業グループが成長を続けている。

 近年の世界的な経済の減速にもかかわらず、これら企業グループの売上げはこの10年で急増しており、中国とインドで年率23%以上、韓国では11%である。最近のマッキンゼー・アンド・カンパニーの調査によれば、インド、韓国、中国では売上高上位50社(国営企業を除く)のうち、企業グループがそれぞれ45社、40社、20社を占めていたという。

 これら企業グループは国によって呼び方が異なる。中国では「企業集団」、インドでは「ビジネス・ハウス」、中南米では「グルーポ・エコノミコ」、韓国では「財閥(チェボル)」、トルコでは「ホールディング」となる。