1934年、ロンドンの英国王立芸術アカデミーによる「大巡回展」で日本美術に初めて接し、以来ドラッカーの「日本美術への恋」が始まる。59年に来日した際、ついに式部輝忠筆「渓流飛鴨図」と清原雪信筆「芙蓉図」の2点を購入するが、彼の恋心は募る一方だった。生誕100周年を記念するに当たり、ドラッカー自身が「山荘コレクション」と名づけた日本画コレクションの一部を紹介する。これに合わせて86年に松坂屋上野店から始まる「ドラッカー・コレクション水墨画名作展」の際に作成された小冊子『日本画の中の日本人』に収録された論稿を、当時の翻訳で掲載する。