クレイトン・クリステンセン教授が「イノベーションのジレンマ」を発表して以来、その理論は世界中に大きな影響を与え続けている。日本も例外ではなく、ソニーや任天堂、ホンダのように、破壊的イノベーションにかつて成功した企業もある。ただ、その一方では、破壊の脅威にさらされている企業も少なくない。いまなお多くの企業が直面するこのジレンマと、いかに向き合うべきなのか。本稿では、日本におけるクリステンセン理論の第一人者、破壊的イノベーションの実践者、破壊の渦中にいた経営者、理論の背後にある社会の潮流を俯瞰するコンサルタント、という4人の識者の視点から、その対処法を探る。

破壊的イノベーションは「足るを知る」から生まれる│玉田 俊平太 関西学院大学 教授
破壊は一度で終わらない│山口 文洋 リクルートマーケティングパートナーズ 代表取締役社長
大企業のジレンマ回避│樋口 泰行 日本マイクロソフト 執行役員 会長
破壊から守るリスクマネジメント│御立 尚資 ボストン コンサルティング グループ シニア・パートナー&マネージング・ディレクター