AIアシスタントで私たちの生活が大きく変わる

 ローリを乗せた自律走行車は、彼女を自宅で降ろすとそのまま走り去った。ディーラーが組んだ仕事をスケジュール通りにこなすためである。車は明朝またやって来て、今度は空港に送ってくれることになっている。

 ローリは玄関口で、ドローンが宅配ボックスに配達した荷物を回収し、家に入った。玄関ホールでは、次世代スマートアシスタント「イブ」──アマゾン・ドットコムの「アレクサ」に似た人工知能(AI)アシスタント──が聞き慣れた声で出迎え、ロサンゼルスで行われる会合への出張予定が近づいていることを、さり気なく通知してくれた。ローリが予定の細かい点に頭を悩ませる必要はなかった。イブが会社の出張旅費規定の範囲内で、最適なフライト、座席、ホテルを見つけておいてくれたからだ。

 宅配された食料品を箱から取り出してみると、イブが今週分の注文内容を調整してくれていた。生鮮食品が入っておらず、携帯用の化粧品や日焼け止めが追加されている。イブは洗剤が足りなくなること(そしてローリが出張から帰ると洗濯物が出ること)も計算して、追加の洗剤を、価格が安くてレビューの評価が高いブランドに切り替えて注文していた。さらに、出張から帰ったローリがすぐに料理をする気分にはならないと予測し、帰宅のタイミングに合わせて彼女の好きな料理がデリバリーされるように手配済みだった。