アレクサが世界を席巻した
3つの成功要因とは何か

 初めてAmazon Echo(アマゾン・エコー)が発表された時、アップル本社では同僚たちと「どうせ失敗に終わるだろう」と話していた。Siriの開発をしていた筆者たちからすれば、携帯性に欠けていて、しかも安物のスピーカーという「檻」に閉じ込められた音声AIということで、話題にすらならなかったのだ。

 2014年に発売された当時のEchoといえば、音声で商品を買えることを売りにしていたが、勘違いで買い物をしてしまわないかという懸念があり、音声AIのアレクサでeコマースを実現することは困難だと見られていた。

 ほかにも、「何のために使えばよいのかわからない」とか、「自分の家にアマゾンが常に聞き耳を立てていると思うと、プライバシーが侵されているようでゾッとする」などという声があった。