1990年代後半、P&Gはそのトップ15のブランドの半数がシェアを落とし、「オーガニゼーション2005」という組織再編も奏功せず、世界屈指と呼ばれていたマーケティング力にも陰りが見え始めていた。このような状況を打破し、再びトップ・マーケターとして返り咲くためにP&G生え抜きのアラン・G・ラフリーが新CEOに任命された。彼は、外部から招聘されたCEOのように大ナタを振るうことはなく、消極的な企業文化を改革し、内生的成長を促すことで、漸進的に企業再生を成功させた。