サプライチェーンの改革というと、効率とコストばかりに焦点が当てられる。しかし、このような効率性ばかり追い求めていると、改善されるどころか、競争力を阻害してしまう。では、サプライチェーンに真に必要なものとは何か。筆者は3つのA、“agile”“adaptable”“aligned”を提唱する。つまり「俊敏性」「適応力」、そして「利害の一致」である。ルーセント、インテル、エリクソン、シスコなどの失敗をひも解きながら、サプライチェーンの再設計について説く。なお本稿は、2004年度のマッキンゼー賞の銀賞を受賞した。