女性やマイノリティは、その人口統計学的属性が容易に推測される場合、差別されることが多い。たとえば、黒人と思われる名前の採用候補者は、白人と思われる名前の候補者よりも履歴書に対する反応が少ない。しかし、新しい研究によると、彼らが他人に助力を求める際には、自分のアイデンティティを明らかにしたほうがうまくいく可能性が高くなることがわかった。
最初の実験では、白人男性の市のカウンセラー2476人に対し、キャリアについてアドバイスを求める架空の学生からのメールを送信した。研究者らは、学生が白人男性、あるいは過小評価されているグループのメンバーに見えるように名前を変えた。また、一部のメールは送信者のアイデンティティを明らかにし(「若い黒人女性として私は……」)、それ以外は単に「若者」とした。
白人男性の学生は、アイデンティティを明らかにしてもしなくても、同じ割合で反応があったが、女性やマイノリティは、アイデンティティに言及したほうが平均24%も多く返信が来た。