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もっとも人間らしい感情「愛」について検証する
AI(人工知能)という名の機関車が猛スピードで突っ走り、人々を怖がらせ、興奮させ、大騒ぎを引き起こしている。それは詩も書ければ、気候変動の気象パターンも見つけられ、クジラの歌を人間の言葉に翻訳することまでできる。ピュー研究所の予測によると、米国の労働者の約5人に1人の仕事は、AIによってすっかり様変わりする可能性が高い。AIはまさにゲームチェンジャーである。
とはいえ、AIはビジネスにおいて最も強力な勢力ではない。むしろ、それにはほど遠い。迅速にパターンを生成することにかけては、類を見ない。だが顧客や従業員の行動を促すとなると、無力である。それは、今後も変わらないだろう。
筆者は、卓越性の研究にキャリアを捧げてきた。始まりは、1990年にウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートの最も優秀なハウスキーパー(客室管理担当者)に関するギャラップの調査に携わったことだった。その後、世界の優秀なマネジャー、リーダー、教師、営業担当者の共通点を解明したり、最もエンゲージメントの高いチームや最もロイヤルティが高い顧客の原動力について研究したりした。何千回もの定性的フォーカスグループやインタビューを通し、一貫して見られたのは、顧客や従業員の行動を最も力強く駆り立てる、ある力の存在だった。