
-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
リモートで働く若手をどう育成すればよいか
筆者は大学卒業を前に、これから直面する最大の難関は、最初の本格的なキャリアの機会を見つけることだと思っていた。しかし、当時は知らなかったが、それは始まりにすぎなかった。キャリアの初期に仕事で実力を発揮する方法を見つけることこそ、最も厳しい挑戦なのだ。
キャリアをスタートしたばかりは、何もかも別世界だ。不慣れな領域に足を踏み入れた筆者は、新しい同僚を観察しながら環境に慣れる方法を学ぶことができた。すべてが完璧なお手本だったわけではないが、ベストプラクティスや知識を少しずつ、一貫して吸収することができ、多くのことを学んだ。
それは、自分の役割の果たし方や職場のさまざまなシステムの運用方法をはるかに超える学びだった。シニアリーダーたちが毎日どのように仕事を始めて終えるのか、ほかの人とどのように話をして、会議の準備をし、対立を切り抜け、助言を与えるのかを目の当たりにして、ニュアンスや振る舞い、暗黙の仕事上のプロトコルを観察した。こうした洞察は貴重なものになった。
この数年でリモートワークやハイブリッドワークをするチームが増えて、仕事を取り巻く環境は大きな変革が進んでいる。多くの若いプロフェッショナルがこの激動の時代にキャリアをスタートさせ、リモートの環境で採用面接を受け、新しい仕事を始めた。このことは広範囲に影響を及ぼし、今後何年にもわたって、キャリアの浅いプロフェッショナルの軌跡を形づくるうえで重大な可能性を秘めている。
賢明な企業は、この層のプロフェッショナルとしての成長をサポートするために積極的な手段を講じている。筆者は数年前から、米国内だけでなく世界各地の組織でリモートワーカーのコーチングを行っている。本稿では、キャリア初期のプロフェッショナルに特有の課題と、それを克服しようとする従業員をマネジャーが支援する方法について、筆者が学んだことを紹介したい。
アーリーキャリアのハードルに立ち向かう
筆者は仕事を通じて、キャリアの初期でリモートワークを行うプロフェッショナルが遭遇する課題をいくつか見てきた。