-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
-
PDFをダウンロード
製造業とデジタルビジネスの融合
米国の農機メーカーのディア・アンド・カンパニーは187年以上の間、農作業の簡便化に取り組んできた。1837年に最初の自走式耕運機が登場して以降、2022年に初の完全自動運転トラクターを発売するまで、ディアは高度な産業技術を築き上げてきたのである。
シー・アンド・スプレーはいまの時代の優れた例である。この自動除草機には長さ120フィート(約36メートル)の自走式カーボンファイバー製ブーム(張り出し棒)に36台のカメラが搭載され、毎秒2100平方フィート(約195平方メートル)をスキャン(走査)できる。
10個のオンボードビジョンプロセシングユニットでは毎秒約4ギガバイトのデータ処理が可能であり、AI(人工知能)とディープラーニング(深層学習)を使って作物と雑草を見分けていく。雑草が検知されると、そこに除草剤を散布するように指示が送られる。しかも、休むことなく時速12マイル(約19キロメートル)で畑を動き回るのだ。