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部門間の溝を埋める
事の始まりは、何気ない一言だった。フォーチュン500に名を連ねる某企業のクライアントと仕事をしていた時、我々は新たな成長戦略を遂行する特命チームの編成を提案し、「差し当たり、このチームをイノベーション・チームと呼びませんか」と提案した。
ところが、クライアントはあきれ顔で「その呼び方だけは勘弁してくれ」と言うのである。「イノベーション・チームというのはいったい、何をするチームなんですか。ブレーンストーミングですか。それとも、新しいアイデアを考えながら一日じゅうのんびり過ごしたり、優れた企業文化についてもったいぶって語り合うんですか。規律や責任から免れて、そんなことばかりするんですか。他の社員が目の前の仕事をこなしているというのに」
驚いたことに、「イノベーション・チーム」という、たった2つの単語を口にしただけで、これほどの反応が返ってきたのである。