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リーダー次第で組織のパフォーマンスは変わる
リーダーのなかには、自分の組織の知力や可能性をことごとく枯渇させてしまう者がいる。そうしたリーダーは職場でいちばん賢く、有能でなければならないと思い込んでいるため、往々にして部下の知力の働きを止め、ついにはアイデアの湧出を抑えてしまう。皆さんも、このような上司や同僚が周りにいた経験から、心当たりがあろう。
例を挙げよう。毎週毎週、新たな目標やキャンペーンをあなたのチームに提示してくるマーケティング担当のシニア・バイス・プレジデント。あなたは、上司の思考に無理やり着いていかされ、それだけで精一杯。自分自身で考えるとか、自分のアイデアを提案することなどできない。
あるいは4000名ものソフトウエア技術者の精鋭部隊をスタッフに抱えていながら、開発会議ではほんの数名の意見しか聞かないことを自認して、「他の連中は、まったく役立たず」とうそぶく商品開発担当バイス・プレジデント。このようなリーダー──「消耗型リーダー」(diminisher)と呼ぶ──は、人を使いこなせず、その創造性と可能性をなおざりにする。