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「妬み」の大罪が個人と組織を蝕む
最近昇進した同僚のオフィス・ブースに入ると、新しい別荘で撮影された晴れがましい家族写真が目に入る。同僚はさり気なくオーダーメイドのスーツを着こなし、近く開催される役員会のことや、ダボス会議での自分のスピーチについて話し出す。あなたは彼の成功を心から喜び祝福したいと思う。しかしその一方で、彼がアルプスのクレバスにでも落ちてしまえばいいのにと願ってしまう。
妬みとは自分がほしいものを他人が手にした時に抱く苦痛であり、万人が持つものだ。我々は過去10年以上にわたって、この「妬み」の大罪(キリスト教の「7つの大罪」の一つ)が職場においてどのような影響を及ぼしているかを理解するために、何百人もの経営者や彼らの組織を調査してきた。
その結果明らかになったことは、景気がよかろうと悪かろうと、企業のあらゆる階層の人たちが他人に妬みを感じてしまうということだ。そして経済危機の世のなかにあっては、この傾向はさらに強くなる。企業の赤字が拡大すると、社員は自分の地位が危うくなるのではないかと恐れ、成功している仲間への妬みを募らせるのだ。