市場でのポジショニングを強調したポーターの戦略論は、発表以来、圧倒的な支持を集めてきた。ところが近年、ポーターとは異なる考え方が台頭してきた。すなわち、競争優位の源泉を企業の内部資源に求める「リソース・ベースト・ビュー」(RBV)である。コア・コンピタンス、ナレッジ・マネジメントなどもその思想を同じにする。これまで断片的に紹介されてきたRBVだが、その基本的論拠は意外と知られていない。