風土を醸成するための
5つの要素
自己変革を促す風土を醸成していくには、個々人の根底に根ざした価値観レベルまで浸透させていくプロセスやコミュニケーションのあり方をどのようにするか考える必要がある。また、それを組織の成功体験としてどのように蓄積し、共有するかもポイントである。変革を厭わない風土を醸成するには、以下の要素を実践する必要がある。

風土を醸成するために、まず取り組むべきことは、価値観や理念を目に見える形で明らかにすることだ。次にそれらを組織のリーダーや上位者に浸透させる必要がある。組織は上が変わらないと変わらない。組織のリーダーが率先垂範して同じ価値観を異口同音にメンバーに伝えることができてこそ、組織全体に広げてゆくことが可能になる。
そのうえで、リーダーのみならず、組織内の色々な立場を超えて価値観を共有する場作りが求められる。様々な対話を通して、価値観や理念を浸透させるための場作りは必要不可欠である。
そして、それらを日常事(“当たり前”化)とするには、経営組織のフレームワークを全体的に動かして組織全体に浸透させるアプローチがカギを握る。とりわけ、個人レベルで日々の行動に直結するサイクルに落とし込むことが求められる。
具体的には、各種マニュアルや行動ルール化すると共に、人事評価制度にも結びつけて評価する仕組みに反映し、個々人の日々の行動に結び付ける。すなわち、最終的にはマネジメントシステムの各要素に落とし込んで、個人レベルで日常のサイクルに浸透させていくことで新たな風土が醸成されていくのである。