※本稿は「脳科学で見極める4つの性格タイプ」の内容を基に構成されています。

過去100年間に多大な影響を与えた
3つの性格テスト

 性格テストが実用化されたのは第1次世界大戦中である。米国陸軍が、戦争神経症(シェル・ショック)にかかりやすい兵士を特定するために使ったのが、始まりだ。現在では約5億ドル規模の産業へと発展し、成長率は年10~15%と推計される。毎年、何百万人もの勤労者が採用や選抜の一環として、コラボレーションやチームワークの改善、満足のいくキャリアパスの発見などを目的に、性格テストを受けている。

 もっとも、性格によるスクリーニングには賛否両論ある。最近では法廷において、一部の性格テストの使用は、差別禁止法の保護対象になっている勤労者、特に障害者の差別に当たる、という判決が下されている。性格に基づく人材スクリーニングに関する人事のプロの考えは、科学的証拠に反するものが多い、とする研究結果もある。