採用面接でのパフォーマンスは、時にあなたの人生を左右する。短時間のやり取りで抜きん出た印象を与えるには、面接官が何を確かめようとしているかを理解して、準備をすることが不可欠だ。彼らが本当に聞きたい3つの質問と、その回答法を示す。
希望の仕事に就きたい人にとって、面接は極めて重要だ。応募書類には、これまでの人生の経験が反映されているが、採用担当チームとの数時間のやり取りが、採用の決定的な要因になることも多い。したがって、面接で抜きん出た印象を与える必要がある。
そのためには、採用担当者や人事責任者が面接で何を確かめようとしているのかを意識して、ふさわしい準備をすると役に立つ。そこで、採用する側が聞きたい3つの質問と、その答え方を考えていこう。
「一緒に働く仲間としてどのような人か?」
履歴書やカバーレターだけでは、あなたが自分たちのところで働くとどのような感じなのか、採用する側にはわからない。面接では、あなたが価値のある同僚になれることや、楽しく付き合える人であることを示したい。
すなわち、面接の成否を決める大きな要素の一つは社交性だ。もちろん、専門分野の十分な知識も必要だが、あなたがメンバーの一員になったらどのような感じか、相手が想像しやすくすることも重要になる。
志願者が犯しがちな間違いの一つが、面接を試験のように考えることだ。
この試験で満点を取りたい、少なくとも大失敗はしたくない──この考え方の問題点は、面接官が自分を査定していて、正しい答えを求めていると思い込むことだ。そのため、無意識に構えすぎたり、相手が聞きたいであろう応答をしようと必死になりすぎたりしかねない。
一方で、面接官は同僚にしたい人を探していて、面接中の会話は互いに相手を知る機会だと考えれば、関係は変わってくる。
あなたと面接官は同じゴールを目指していることになり、面接は「私たちは一緒に働きたいか?」という問いの答えを共同で探すプロジェクトになる。会話の中で専門知識を披露する場面もあるだろうが、それだけでなく、あなたが親密な人間関係を築けることも示そう。
この考え方のもう一つの利点は、あなたと面接官の脳が、より深く同期化することだ。これは採用面接に限らず、ほとんどの会話で起きている。
人はタイミングよく情報を伝えるために軽快なテンポで話をし、聞き手の脳は相手が話していることをより的確に理解するために、言葉や文法、声の調子を予測する。前向きで興味をそそるような会話は、互いに相手のこれらの要素を真似する。そのプロセスについては、マーティン・ピッカーリングとサイモン・ギャロッドが素晴らしい論文にまとめている。
あなたが面接官に対し、信頼できる同僚として接すれば──笑顔を浮かべ、身を乗り出して話を聞き、情熱と熱意を込めて友好的に話し、アイコンタクトを取る──、相手も職場で仲のいい人と接するときと同じ話し方で接するようになるはずだ。そして、あなたを自分たちの組織の一員のように感じるだろう。