
マッキンゼーやBCGのようなトップコンサルティング会社は、採用で「ケース面接」を実施している。ビジネス上の課題を提示して、総合的な問題解決スキルを測ることが目的である。だが筆者らは、それは悪しき評価方法であり、時代遅れだと主張する。ケース面接の問題点は何か。どうすれば問題解決スキルを測れるのか。
米国だけで毎年、18万5000人がMBAを取得して卒業する。そのうちの相当数は、100時間以上を費やして、いわゆるケース面接の準備をする。
ケース面接とは、マッキンゼー・アンド・カンパニーのような一流コンサルティング会社が好んで利用する評価方法で、採用候補者たちは提示されたビジネス上の課題に対して、自分なりの解決策を発表するよう求められる。
これは途方もない時間の無駄である。ケース面接は悪しき評価方法であり、採用プロセスで使うのをやめるべき時がきている。
この真実を認めるのは、ケース面接の準備と実施の両方を経験した、元コンサルタントの我々にとって辛いことだ。
ケース面接は長年にわたり、一流コンサルティング会社にとって、なかば儀式化された採用プロセスとなってきた。ストレスと恐怖をかき立てるこの方法は、古色蒼然として厳粛なオーラを放つ。もしこの面接を生き延びることができれば、真の意味であなたは選ばれた少数の中の一人になる。何しろ、一流コンサルティング会社は、アイビーリーグの大学以上に狭き門なのだ。
いまでは、フォーチュン500企業からスタートアップに至るまで、多くの会社の採用マネジャーがケース面接を行うようになった。「マッキンゼー神話」に少しでも近づこうということか、特に下級役員の新規採用に使われる。
ただし、問題が1つある。ケース面接は、採用後のパフォーマンス実績を正確に予想できるわけではないことだ。