マサチューセッツ州クインシーにあるナットアイランド下水処理場の職員たちは3K職場にありながら、理想のチームをつくり上げていた。チーム・メンバーたちは勤勉なだけでなく、自主性にあふれ、何から何までだれに頼ることもなく、みずから対処した。ところがある日、これほど優秀なチームにはとうてい考えられないような大失敗を犯してしまう。これは、経営陣がチームの自主性に甘え、彼らの面倒を見なくなったことに起因している。このような組織病を「ナットアイランド症候群」と呼ぶ。本稿では、その原因を分析しながら、その処方箋を提示する。