-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
-
PDFをダウンロード
先進国の大企業は
いまだBRICsを攻め切れていない
北米とヨーロッパ、そして日本では、とりわけ大企業の経営陣は、「グローバリゼーションこそ現在直面している最重要課題にほかならない」と認識している。また、グローバル戦略を実践し、事業提携すべき国はどこなのか、その正しい選択を下すことが、ここ10年の間にぐんと難しくなったとも痛感している。
にもかかわらず、企業の大半は従来の戦略を疑うことなく、これまでどおりのやり方で新興市場に進出し、気が向けばその国や地域の特性を考慮してみるというのが一般的である。しかし、多国籍企業の多くがこれら新興市場に参入してきたが、そのほとんどが苦戦を強いられている。なぜだろう。
その原因として、新興市場における中間業者の不足、法規制の未整備、契約を履行させる仕組みの欠如などが挙げられる。グローバル戦略の足を引っ張ってきた各要因を、我々は「制度上の穴」と呼んでいる。