コーポレートブランド構築には
戦略が必要だ
企業は製品ブランドを定義するのが極めて得意である。顧客や従業員をはじめとするステークホルダーは、iPhoneがどんなもので、何を意味するかを正確に理解している。
ところが、コーポレートブランドの話になると、足元がおぼつかなくなる組織が多い。親会社の名前が実際に何を表し、市場や会社自体の中でどう認識され活用されているのか、答えられるだろうか。
アップル、フィリップス、ユニリーバなどの企業が心得ているように、明確で統一されたコーポレート・アイデンティティは、競争戦略において非常に重要だ。それは北極星のような役割を果たし、その方向性や目的を示すからだ。また、個々の製品イメージを強化し、従業員の採用や定着に役立ち、トラブル発生時には評判が傷付かないように守ってくれる。