主観的な幸福感を測定することは可能か

 ハーバード大学心理学部教授であるダニエル・ギルバートは、アメリカで2006年に出版され、ベストセラーとなった『幸せはいつもちょっと先にある』[注1]によって、広く知られる存在である。

 彼の研究により、自分はどのくらい幸せになれるか(あるいは、惨めになるのか)を想像する際に、だれもが犯す過ちの構造を始め、多くが発見されている。

『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌シニア・エディターのガーディナー・モースが、幸福研究という分野の概観とその最前線について、ギルバートに話を聞いた。