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マネジャーは好奇心旺盛な従業員を評価しているか
近年、職場における好奇心は、必要不可欠な変革的なものであり、リーダーが持ちうる最も価値ある特性であるといわれている。好奇心は、心理的安全性、問題解決、イノベーションを促進することが研究で示されている。別の研究によると、複雑な問題に対する新たな解決策を探すことを楽しみ、学ぶことに熱心で、情報を求め、新たな戦略を立てる好奇心旺盛な従業員は、リーダーから有能で創造的で、高いパフォーマンスを発揮すると見なされる可能性が高いという。当然ながら、組織は従業員の好奇心を育み、促すように求められている。
しかし、好奇心は諸刃の剣かもしれないと主張する研究者もいる。たとえば、好奇心旺盛な人は、不必要なリスクを冒すことで好奇心を満たす可能性がある。同様に、マネジャーの中には、従業員がすでに立てられた計画に疑問を持ったり、新しいものを考案したりするよりも、それに忠実であることを好む人もいるかもしれない。実際、マネジャーは好奇心旺盛な従業員を嫌い、ルールを守らない人材と見なす可能性がある。「好奇心は身を滅ぼす」ということわざがあるように、だ。
筆者らは最近、好奇心が職場でどのような場合に異なる反応を引き起こすかを理解するために、一連の研究を行った。特に重点を置いたのは、政治的スキルに長けた従業員が、組織のリーダーに好意的に受け止められる方法で好奇心を表せるのかということだ。
最初の研究では、3つの異なる業界(人材、販売・サービス、製造)の3社に勤務するリーダーと従業員の計900人以上からデータを収集した。従業員には、仕事における好奇心(複雑な問題を理解できるまで情報を求めるなど)の程度を尋ねた。また、人脈づくり、他者への影響力、誠実さの表現、社会意識がどの程度優れているかを尋ね、政治的スキルを測定した。