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利益を伴う成長の持続は困難だが不可能ではない
おそらく、「成長」ほど上級幹部の関心を引く課題はないだろう。それには十分な理由がある。
私たちは売上高や利益の成長を基準として、企業の競合適応性や健全性を測ったり、経営陣の質や報酬を判断したりする傾向がある。アナリスト、投資家、取締役会は、成長見通しについてCEOを質問攻めにし、株価に関する洞察を得ようとする。従業員が急成長企業に引きつけられるのは、より有益な昇進の機会やより高い給料を得られて、雇用の安定性が高まるからだ。サプライヤーがより成長速度の速い顧客を選ぶのは、彼らとの取引を通じて、自社の成長見通しも上向くと期待できるからだ。選択肢があるならば、大半の企業とそのステークホルダーは低成長よりも高成長を選ぶだろう。
利益を伴う成長を持続することはほぼ普遍的な目標だが、多くの企業にとってその達成は難しい。筆者が他の研究者と実施した、米国企業の長期的な成長パターンに関する実証研究は、インフレーションを考慮した場合、大半の企業はほとんど成長していないことを示唆している。