仕事へのやる気につながる報酬を獲得する5つのテクニック
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サマリー:仕事における優れた成果への見返りとして、多くの人は報酬や表彰を期待する。しかし、その雇用主からの感謝の形が従業員の希望と一致せず、落胆やいら立ちが生じることがある。筆者は、組織心理学者としての経験から... もっと見る、報酬や評価が従業員のニーズと一致することの好影響を目の当たりにしてきた。そこで本稿では、従業員が最も望む形の報酬と評価を受け取るためのテクニックを5つ紹介する。 閉じる

会社からの報酬や表彰に納得していない従業員は多い

 仕事で優れた成果を上げた時、ほとんどの人は報酬や表彰の形で認めてもらいたいと考えている。そしてほとんどの雇用主は、従業員が優れた成果を上げ、熱心な仕事ぶりを維持するようにインセンティブを与えたいと考えている。

 それなら両者の利害は一致するはずだが、雇用主がこれをうまくやれないことがある。チームでの食事会は、楽しい打ち上げになるかもしれないが、金銭的な報酬を期待していた人にとっては、いら立たしく感じられるかもしれない。これに対して、偉大な成果が大々的に表彰されることを期待している人にとって、ボーナス支給の知らせが受信トレイに届くだけでは物足りなく感じられるかもしれない。逆に、同僚の前で表彰されるなんて、仮病を使ってでもパスしたいと思う人もいるだろう。

 雇用主の感謝のジェスチャーが、対象者の希望やニーズと一致していないと、落胆やいら立ちを招きがちだ。幸いなことに、報酬や表彰を、従業員の希望と一致させる方法がある。昇進という評価方法については多くの書籍や記事が書かれているが、日常業務の一環として与えられる報酬や表彰が、従業員にとってどのような経験と受け止められているかは、あまり注目されてこなかった。

 筆者は、組織心理学者として10年以上にわたり産業界に関わる中で、報酬や評価が従業員のニーズや好みと一致すると、最大の(そして目的通りの)好影響を及ぼすことを研究を通じて目の当たりにしてきた。本稿では、あなたが最も望む形の報酬と表彰を受けるためのテクニックを5つ紹介しよう。

1. 自分を見つめる

 多くのことと同じように、最初のステップは自分を見つめることだ。次の問いを自分に投げかけて、自分にとって何が重要で有意義か考えてみよう。