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営業は何にどのくらい労力を費やすべきか
営業は結果で語る芸術だ。したがって、営業で成果を上げるための助言は、望ましい結果、つまり取引の成約に焦点を当てたものになる。ただし、成約は、営業チームのマネジャーや担当者が時間と資金、労力をどこに配分するかを決定する初期段階のプロセスにおける行動や選択の結果である。
具体的に言えば、営業チームは、顧客の発見(何を誰に販売しているかを理解する)、見込み客の絞り込み(見込み客が購入を真剣に検討していて、購入能力があることを確認する)、パフォーマンスの管理(トレーニングやレビュー、継続的な改善の文化を生み出す活動に費やす時間)にどのくらい労力を費やすかを決めなければならない。
金利の上昇と販売サイクルの長期化により、営業チームがより効率的に動いて、収益をもたらす活動に時間を費やすことが不可欠になると、これら3つの要素それぞれの重要性が高まる。本稿では、ある企業がこれらの領域の取り組みを改善するために行ったこと、そして、それが多くの企業にとって収益性の高い成長を促進する可能性について論じる。
顧客の発見と見込み客の絞り込みをより賢く行う
製品やサービスを販売するには、通常、質問をしてそれに答える必要がある。自社の製品はどのような問題を解決するのか。見込み客はそれらの問題を重要かつ緊急のものと考えているか。最も有望な見込み客は誰か(どのくらいの規模の企業か、どのような業界か)。見込み客である企業の中でその問題を抱えているのは誰か。彼らはどのように購入するのか。
これらの問題に対処するに当たり、市場調査やフォーカスグループなどのツールが役に立つ。ただし、B2B市場では、顧客の発見は主に見込み客との営業の会話の中で行われる。
営業管理の重要な役割は、営業担当者が限られた時間をこれらの活動に最大限に利用できるように支援することだ。プロスペクティング(潜在顧客の発見と開拓)において実践できる実用的なガイドラインがないと、見込み客の獲得や絞り込みは、大量にばらまいて運に任せる「スプレー・アンド・プレー」になりがちである。
そこで、実際にあった2つのリード案件を紹介しよう(名前は仮名)。1つ目はコールセンターにハードウェアとソフトウェアを販売している企業のセールスエンジニアに対する、インサイドセールス(見込み客にメールや電話など非対面で行う営業)の担当者からの連絡だ。
2つ目は大規模な病院の設備部門が医療機器会社に送信したメールだ。