OPINION 1|CEOとCIOは互いに補完関係にある
ドーン・レポール(Dawn Lepore)チャールズ・シュワブ CIO兼副会長

OPINION 2|ゼネラル・マネジャーとして全社を俯瞰できる目が必要
トム・トーマス(Tom Thomas)デルコンピュータ 元CIO

OPINION 3|次世代CEOの要件を満たしたe時代のCIO
マイケル J. アール(Michael J. Earl)ロンドン・ビジネススクール 情報マネジメント担当教授

OPINION 4|テクノロジー・エグゼクティブとして事業の方向性を示す
ジャック・ロッカート(Jack Rockart)MITスローンスクール ジョージ&サンドラ・シュッセル特別上級講師

OPINION 5|CIOの処遇を変えなければe時代に乗り遅れる
ピーター・マカティーア(Peter McAteer)ギガ・インフォメーション・グループ 副社長兼マネージング・ディレクター
ジェフリー・エルトン(Jeffrey Elton)インテグラル マネージング・プリンシパル

OPINION 1|CEOとCIOは互いに補完関係にある

ドーン・レポール(Dawn Lepore)
チャールズ・シュワブ CIO兼副会長
チャールズ・シュワブのCIO兼副会長。類稀なる先見性をもってCIOの職務を遂行し、その役割を切り開いてきたことで有名である。

なぜCIOの役割は誤解されてしまうのか

 私がチャールズ・シュワブ(以下シュワブ)のCIO(最高情報責任者)を引き受けることになったとき、ある知人からこう尋ねられたものだ。「CIOの肩書で本当によいのですか」

 CIOとは"Career is over"の略かのように、この人物はこれで私のキャリアも終わりだと言いたかったのだ。しかも、針のむしろが待っているという言外の意味も込められていた。

 何という誤解だろうか。確かに多くの人は、長らくCIOを何やら胡散臭い存在だと見なしてきた。それは、このポジションがどれだけの役割を果たしうるのか、ほとんど理解されていないからだ。よく理解できないものが疎んじられるのは、けっして珍しいことではない。

 このような誤解が生じるのは、ある意味ではやむをえない。というのも、CIOの位置づけは、いまだに企業ごとにてんでバラバラだからだ。