リーダーは事なかれ主義に逃げてはいけない
サマリー:予定がぎっしり詰まった慌ただしい日々の中で、学習に時間を割くことは意外と難しい。そんな毎日を過ごす中でも1日1ページめくるだけで、自身を問い直し、重点課題を見つけ、あなたが成長するきっかけを与えてくれるのが、書籍『リーダーを支える365の言葉』だ。本連載では、同書から珠玉の一節をご紹介していく。今回は、ハーバード・ビジネス・スクール名誉教授であるロバート S. キャプランの論文「キャリアの哲学」の一節を紹介する。

 予定がぎっしり詰まった慌ただしい日々の中で、学習に時間を割くことは意外と難しい。そんな毎日を過ごす中でも1日1ページめくるだけで、自身を問い直し、重点課題を見つけ、あなたが成長するきっかけを与えてくれるのが、書籍『ハーバード・ビジネス・レビューが贈る リーダーを支える365の言葉』だ。本連載では、同書から珠玉の一節をご紹介していく。

 今回は、ハーバード・ビジネス・スクール名誉教授であるロバート S. キャプランの論文「キャリアの哲学」の一節を紹介する。

優れたリーダーは異議を唱える

「リーダーには、たとえ嫌われることになろうと、ひるむことなく自分の見解を主張する義務がある。CEOの提案は無条件の賛同を生み、内心では疑わしいと思っている人さえも頷かせる。しかし現実には、ほとんどのリーダーが、より賢明な意思決定を下すために、反対意見をたまらなく欲している。

 新任のリーダーは、異議の伝え方やタイミングをよく見極めることが重要だ。一方で、正直な意見を主張すべき時に、事なかれ主義に逃げてしまうと、いずれ壁にぶつかるおそれがあることを認識する必要がある」

「キャリアの哲学」
ロバート S. キャプラン

参考論文「キャリアの哲学」とは

 自分のキャリアに迷いや後悔の念を抱いている人は案外多い。本論文「キャリアの哲学」の著者であるロバート S. キャプランは、キャリア・マネジメントは自己責任であり、周囲の意見に惑わされることなく、自分が本当にやりたいことを見極め、そのために努力すべきであると説く。

 その際、「自分の能力を最大限に発揮しているか」と自問自答し、これまでのキャリア、スキルや能力について客観的に評価することが重要である。そして、おのれの真実の声を聞き、歩むべきキャリアに必要な仕事を見極め、気概と正義を忘れないことが、キャリア・マネジメントには欠かせない。

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