メルカリとZOZOに学ぶ、強いプラットフォームビジネスの築き方
slyellow/Shutterstock
サマリー:インターネット、そしてスマートフォンが普及する中で生まれたビジネスモデルの一つが、プラットフォームビジネスだ。このビジネスモデルは「取引が増えれば増えるほど儲かる」と思われがちだが、現実には、同じように売り手と買い手をつなぐ場を提供していても、企業ごとにその収益力は大きく異なる。その違いは何に起因するのだろうか。そこで今回は、国内を代表するプラットフォーム企業の事例を手がかりに、なぜある企業は高い収益性を実現でき、別の企業は苦戦を強いられるのかを2回にわたり読み解いていく。前編となる本稿では、メルカリやZOZOの収益力に注目する。

インターネット時代のビジネスモデル

 インターネットが普及していく中で生まれた、強いビジネスモデル。その一つがプラットフォームビジネスです。

 プラットフォーム企業と聞いてすぐに思い浮かぶのは、シリコンバレーのビッグテックではないでしょうか。アマゾン・ドットコムはECの世界で一大プラットフォームを築いていますし、アップルはApp Storeというアプリのプラットフォームを通じて巨額の手数料収入を得ています。同様に、グーグルは検索・広告の、メタ・プラットフォームズはソーシャルメディアと広告のプラットフォーマーです。

 このビジネスモデルの特徴の一つとして挙げられるのが、売り手と買い手をつなぐマッチングです。2007年に米国で初代iPhoneが発売されたのを契機に2010年以降スマートフォンが急速に社会に浸透する中で、これらプラットフォーム企業はより幅広い業界へと発展していきました。先述したビッグテックに加えて、海外で言えばAirbnbやUber、国内で言えばZOZOやメルカリなどもその代表格と言えるでしょう。

 このように、プラットフォーム企業と聞くと「取引が増えれば増えるほど自動的にお金が入ってくるのだから、需要と供給をつなぐ場をひとたび築ければ儲かりそう」というイメージを持つ方も少なくないでしょう。実際、そのようにして莫大な収益を挙げているプラットフォーム企業が多数存在することは事実です。

 ただし、プラットフォームビジネスを成功させるうえでは必ず押さえておかなければならないポイントがあり、そこを見誤ると、期待するような収益が得られずビジネスとしての旨味が薄れてしまうのです。

 そこで今回は、国内のプラットフォーム企業を何社か比較しながら、プラットフォームビジネスにおける「強い企業」とは実のところどのような戦い方をしている企業なのかを考えていくことにしましょう。賢い収益構造を築いている企業もあれば苦戦している企業もあり、こうした事例から学ぶことで、このビジネスモデルの勘所がつかめるはずです。

テイクレートで見るメルカリの真のすごさ

 プラットフォーム企業を分析する際には、押さえるべき指標があります。それが「GMV」と「テイクレート」です。

 GMV(Gross Merchandise VolumeもしくはGross Merchandise Value)とは、プラットフォーム上で取引される流通総額を意味します。たとえば、フリーマーケットのアプリを提供しているメルカリのプラットフォーム上では、いまや年間1兆円以上の取引がなされています。これがGMVです。