アップルはこれまで、一部の専門家とコラボレーションしながら新製品を開発してきたが、〈iフォーン〉のアプリケーション開発では、いわゆるオープン・イノベーションを採用した。一口にコラボレーションといっても、自社の戦略、資産やケイパビリティ、開発する対象などによって選択すべき方式とその運営方法は異なる。実際、コラボレーション・ネットワークの形態は、「開放系か閉鎖系か」「フラットか階層型か」の2軸から、大きく4種類に分けられるが、これらの特徴を踏まえたうえで、コラボレーションを展開している企業はきわめて少ない。本稿では、アップル、IBM、アレッシィなどの例を紹介しながら、コラボレーション・ネットワークの正しい利用法を解説する。