2011年4月号
「見てみぬふり」は罪である
ストーリーが倫理観を覚醒させる
ある家電メーカーの経理担当マネジャーに昇進したジョナサンは、異動先の職場の不正に気づく。ボーナス報酬額をかさ上げするため、次の四半期の売上げが今期に計上されようとしていたのだ。どうもこれまでもたびたびあったことらしい。
会社にダメージを与えかねない不正だが、ここで声高に倫理を主張し、同僚と気まずくなるのは避けたい、黙っているのがいいのか──これが不正を目撃した時に多い反応ではないだろうか。
「見てみぬふり」ではなく、この問題に率直に物申すには、社会心理学の知見もさることながら、マネジャーが実際にどのように倫理的な行動を貫いたかのストーリーが参考になるという。
本稿では、まず「見てみぬふり」を正当化する口実について分析した後、筆者が4年間にわたってさまざまな企業のマネジャーから聞き取ったストーリーから、倫理的問題に対してきちんと意見を述べるための方法を伝授する。
PDF論文:9ページ[約1,209KB]
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