職場ぐるみの不正に気づいた時

 ジョナサンは、ある家電メーカー本社の経理グループから昇進し、地域営業部門の経理担当マネジャーという新しい任務に就いたばかりだ。彼はこの昇進に胸を躍らせ、今度のチームとも良好な関係を築きたいと思っている。

 ところが、四半期の決算数字をまとめる期限が迫った頃、ボーナスの報酬額をかさ上げするために、次の四半期の売上げがこの四半期に計上されようとしていることに気づく。グループ・マネジャーは黙っているので、この種のことは、おそらく以前にもあったらしい。

 本社に勤務していた時、こうした事実の歪曲に対処したことがあったので、この件が大きなダメージを引き起こすおそれがあることはよくわかっている。ただし、問題を是正しようとするのではなく、問題を引き起こしつつある同僚たちと働くのは、今回が初めてだ。