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5つのテーマで考える
ワーク・ライフ・バランス
今日、経営幹部に「ワーク・ライフ・バランスとは何か」と問うならば、よく言えば達成しがたい理想であり、悪く言えばまったくの神話にすぎないという答えが返ってくるだろう。しかし、業務上の緊急事態にただ対応するのではなく、追求すべきチャンスと切り捨てるべきチャンスを慎重に選択するならば、仕事、家族、地域社会に有意義に関わることは可能だ。実際リーダーたちはそうしている。
経営幹部として成功するには、自分自身や愛する人々、そして成功の基盤を失わないように、仕事と家庭生活を慎重に結びつける必要がある。彼らはこのことを苦い経験を通して気がついたのだ。これを最も効果的に実行できる人は、仕事上の意思決定と活動に家族を巻き込んでいる。また仕事と家庭の両方への配慮を怠らず、人的資源としての自分自身について注意深く管理している。それも数週間や数日のことではなく何年にもわたって、である。
これらは我々の調査のなかで、ビジネス・プロフェッショナルとしての生活とプライベートの生活をいかに両立させるのかについて、21世紀のビジネス・リーダーたちが語ったことだ。本稿は、ハーバード・ビジネス・スクールの学生が5年間にわたり世界中の約4000人の経営幹部を対象に実施したインタビューと、同校のリーダーシップ・コースを受講した82人の経営幹部に実施したアンケートを基にしている。