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事業環境の変化が速く、人材の流動性も高いインターネット業界では、伝統的日本企業が抱える従来型の人事制度に固執しない企業が多い。そんな中、創業18年目のサイバーエージェントは終身雇用を標榜する。新しい企業は新しい人事制度が導入しやすい。にもかかわらず、多くの伝統的企業が抱える人材と進むべき新事業のミスマッチに苦しむ中、同社はなぜ終身雇用を重視するのか。そこには事業より先に人材を優先するという、同社の確固たる信念がある。
採用・育成・活性化・適材適所が基本
編集部(以下色文字):サイバーエージェントは、人材に関して「採用・育成・活性化・適材適所」を重視する方針を掲げられています。その真意について具体的にお聞かせください。
藤田(以下略):創業前に在籍していた会社が、リクルートを辞めた人が起業し、リクルートに似たカルチャーを持つインテリジェンスだったのが、影響しているのかもしれません。リクルートは非常に独特なカルチャーを持っており、誰もがうらやむような大手商社や大手広告代理店の内定を蹴って入った人材が、雑誌のわずかなスペースに載せる広告を販売する仕事に対して、持てる能力と行動力をすべて注ぎ込むのです。彼らはやる気と情熱とモチベーションのレベルも高い。リクルートに集う人材そのものが、他を寄せつけない競争力になっていたのです。